『きのう何食べた?』を読んだ感想
中年だけどハンサムで節約家な弁護士シロさんと、のんびりした性格で若干おねえが入っている美容師ケンジの男2人が一緒に暮らし、料理をしたりして過ごす日常系の漫画です。
普通の家族とは違うゲイ2人の生活ですが、性的な表現はほとんどなく始終穏やかな雰囲気で安心して読むことが出来ます。
仕事やプライベートの中で嫌なことがあっても、趣味の料理で発散したり何とか折り合いをつけて日常を暮らしている2人の話です。
燃え盛るような愛の話ではないですが、2人のパートナーとしての愛情を感じて、読んでいると私も「家族を大切にしよう」と改めて感じます。ゲイカップルの人だけでなく子供がいない人も、「こんな風に生活できたらいいな」と感じることが出来ると思います。
登場人物すべてが良い人ではなく、価値観が違ったりそれぞれに悩みがあったりして、かなりリアリティーがあります。
そしてレシピ本としてもかなり優秀で、すべてのレシピが大変美味しく重宝しています。
特にシロさんは節約の他にも健康や体形の維持も心がけているため、いつもバランスが良いメニューです。季節に応じた旬のものを安く購入したり、前日の残りの副菜をアレンジしたりなど、かなり具体的にメニューの考え方も書いてあります。
1つ1つのレシピとして参考にする以外にも、食事の概念を考え直すきっかけになる作品だと思います。