「真」を求めない推理と解決
このお話の主人公は、一人の少女と一人の青年です。
岩永琴子……化け物に誘拐され、片目と片足を代償に、彼らの”知恵の神”となる。
桜川九郎……幼少期に特異体質となり、化け物から恐れられる存在になる
この二人が、巷で起こる”怪異”に挑みます。
■お話の特徴
タイトルに「推理」とある通り、この話はミステリです。
主人公の少女、琴子が持ち前の推理力を発揮して、”怪異”を解決します。
ただし、超常現象も起こるため、一般にイメージされるミステリーとは、少し異なるかもしれません。
特徴はそれだけではありません。
何とこのお話、「真実」が必ずしも「解決」ではないんです!!
それは琴子の言葉にも、表れています↓
「私の説明は辻褄が合ってますし、合理性もあります。でも、犯人が合理的に、行動するとは限りません」
(1シーズン 3話より)
彼女にとっての「解決」とは、依頼者や関係者が納得することであったり、事件が収束すること。
だから真実でなくとも皆が頷く、「合理的な解釈の提示」。これが解決を意味します。
彼女の推理は、皆が納得する虚構を作り出すこと。正に「虚構推理」です。
■最後に
ミステリー好きには、「謎解きが好き」という方も多いでしょう。本作はそういったミステリーファンを裏切りません。
琴子の推理の過程、その合理性は、論理的な謎解きを好む方々を、唸らせるでしょう。
また登場人物たちが織りなす人間ドラマ、物語の展開も面白く、ミステリーファン以外の方にもおすすめです。
アニメ二期も決定したようなので、ぜひ今のうちにチェックしてみてください^^