海にかかる霧

海にかかる霧

『海にかかる霧』(うみにかかるきり、原題:해무)とは、2014年に公開された韓国のサスペンス映画。2001年に発生したテチャン号事件を基にした戯曲を原案とし、ポン・ジュノのプロデュースのもと、彼の監督作『殺人の追憶』で共同脚本を手掛けたシム・ソンボの初監督作品として制作された。
物語は、不漁や船の修理費用に窮した漁船チョンジン号の船長・カン・チョルジュが、乗組員たちの生活を守るための金策として中国系朝鮮族の密航を請け負うことから始まる。密航決行の夜、激しい荒波の中で中国船から移乗する密航者の中から、若き女性のホンメが海へ転落してしまう。それを目撃した新人乗組員のカン・ドンシクは、躊躇なく海へ飛び込み彼女を救出する。やがてホンメに情を寄せるようになったドンシクは、彼女を安全な機関室へと避難させるが、折悪しく海洋警察の巡視船が接近し、船上は緊迫した局面に直面することとなる。
本作は、密航者救出劇と極限状態における人間模様を描いた描写が高く評価され、2015年のアカデミー賞外国語映画賞韓国代表作品に選出された。海外市場でもハワイ国際映画祭にて最優秀作品賞を受賞したほか、主要キャストの熱演も注目を集め、大鐘賞や青龍映画賞をはじめとする韓国国内の映画賞で新人男優賞などの各賞を獲得した。

s4kのレビュー・評価・感想

海にかかる霧
8

あの半地下のポン・ジュノ作品

舞台は密航船です。ある漁船の船長は、不漁続きで密航に手を出してしまいます。出港してから船員たちに「朝鮮族の人々を船に移して韓国まで運ぶ」と告げます。反対する者もいましたが、生活するためのお金や船の修理、みんなの為ということで船長が前金を貰い了承します。
受け渡しの船から船長の船へ、朝鮮族の人々は飛び移ります。そこで1人女性が海に落ち、1番若い船員が助けます。この船員を東方神起のユチョンが演じています。なんとか全員移りカップ麺をご馳走して和みます。これがまたとても美味そうで、韓国映画を見ているとお腹が空きます。
突然、監視船がやってきます。獲った魚を入れるための場所に、急いで朝鮮族の人々を押し入れます。監視船の人間がしつこく探りを入れてきますが、監視船の係長と船長は知り合いだったのでこっそりお金を渡して気付かぬふりをして帰っていきます。なんとか難を逃れたと思ったのは束の間で、この後予想外の展開になっていきます。朝鮮族の人々の様子がおかしいのです。そして船員たちもおかしくなっていきます。そこから向かう結末はとても暗く重いです。みんなが良い方向の結果を願っていたはずなのに、人間の恐い部分が出てきます。
韓流好き、サスペンス好き、『パラサイト 半地下の家族』が面白かったと思った人にオススメです。