Bullet for My Valentine / ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン / BFMV

Bullet for My Valentine / ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン / BFMV

ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン(Bullet for My Valentine、略称: BFMV)とは、1998年結成のウェールズ、ブリジェンド出身のヘヴィメタルバンド。
1998年に「Jeff Killed John」などの名義で活動を開始し、2003年より現在のバンド名へと改称。2005年にリリースされたデビューアルバム『ザ・ポイズン』が世界的なヒットを記録し、2000年代の新世代ヘヴィメタル/メタルコア・シーンを牽引する存在として一躍頭角を現した。続く2ndアルバム『スクリーム・エイム・ファイア』(2008年)や3rdアルバム『フィーヴァー』(2010年)でもチャート上位を記録し、欧州の音楽専門誌主催の賞を数多く受賞するなど、イギリスを代表するメタルバンドとしての地位を確立した。
アイアン・メイデンやメタリカ、スレイヤー、パンテラといった往年のヘヴィメタルやスラッシュメタルからの強い影響を反映した緻密なツインギターと、叙情的なメロディ、アグレッシブな重低音を融合させた音楽性を特徴とする。サマーソニックやLOUD PARKへの出演をはじめ日本との親交も深く、多数の単独来日ツアーを成功させているほか、日本のロックバンドcoldrainを欧州ツアーのサポートアクトに抜擢するなど、グローバルな活躍を続けている。

syuu0720のレビュー・評価・感想

Bullet for My Valentine / ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン / BFMV
10

今だからこそ聞きたいマスターピース

ギターをかき鳴らし、頭を振り回し、汗を飛び散らせて大声で歌う。J-POPが盛んだった2000〜2010年代前半と比較して、2010年代後半からはこんなハードな音楽が日本では盛んになった。所謂メタル、こと日本ではJ-ROCKと呼ばれるジャンルの台頭だ。それまでの日本では「なんだか変わり者の音楽」というような位置付けだったメタルが、80年代以来のブームが到来している。
今回紹介したいのは、そんな今流行りの日本のメタルバンド達が大学生や高校生だった頃に聞いていたBullet for My Valentineだ。
日本ではメタルが下火だった2000年代に新世代のメタルバンドとして君臨していたこのバンドは、当時様々な派生ジャンルが生まれていったメタル界では珍しく、古き良き正統派メタルを引きずったようなスタイルだった。それでいてスピード感を高め疾走するようなギターリフの多用は、古いメタルファンのみならず高校生や大学生のメタルファン、所謂メタラーやメタルヘッドを魅了した。
さて、日本に初めてやってきたのは2005年のサマーソニックだったが、当時の日本にはまだこの新しいジャンルであるメタルコアのファンは少なく、海外で評価の高い、知る人ぞ知るバンドだった。しかし、2008年にリリースされた2ndアルバム『scream aim fire』がヒットし、日本のメタルファンの間でも知られた存在となった。
彼らの音楽的特徴は、メタルの間でも珍しいギターのチューニングの仕方にある。通常、ギターは6つの弦を決まった音程に調節し演奏するのだが、低くてズンズンと腹の底に響くような音が必要な彼らのチューニングは「ドロップC」と呼ばれ、一般的な音楽のギターのチューニングよりも2音も下がっている。これが重くのしかかるようなギターリフを後押ししている。
また、もう一つの特徴として、新しいジャンルながらも古き良きメタルファンをも唸らせる部分(ゲームで例えるならやり込み要素的なもの)だ。彼らは全く新しいチューニングで演奏しながらも、ギターリフ自体はあの4大メタルバンドであるメタリカと非常に似通っているのだ。特にギターソロはメタリカを盗作したのではないかと一時期噂されたほどだ。
そんな彼らの楽曲はもちろん日本のバンドにも影響を与えた。今や激しい音楽が好きな者なら知らない者はいないColdrain、Crossfaith、Crystal Lakeなどへの影響は彼らの楽曲を聞けば明らかだ。そう、明らかにギターのチューニングがBullet for My Valentineと同じドロップCなのである。
そして今、上記の日本のメタルバンドも成熟し、新しい新世代のメタルバンドがどんどん出てきている。彼らのDNAを引き継いだバンドは日本の新世代にどんな影響を与えたのだろう。