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男なら絶対に燃える物語
三浦健太郎先生の大長編ファンタジー漫画です。
最高に面白い漫画なのですが、確実に読む人を選びます。
主人公と化け物が性行為を行うところから物語が始まるという素晴らしいふるいの掛け方。
序盤から三巻まで主人公のガッツがひたすら暴力的な人物に見えるでしょうが、過去の回想である黄金時代編を読めば主人公の内面に共感できるようになります。
何より圧巻なのは、黄金時代編の最終局面です。
主人公のガッツが怪物に対して異常なまでの憎悪を持つ理由が明らかとなります。
男性なら絶対に続きが気になる熱い物語です。
グロテスクな描写が多いのですが、中世を舞台にしたドロドロとして閉鎖的な世界観と、敵のダークな造形、魅力的なキャラクターによる重厚な人間ドラマが最高に面白く、グロテスクなものが苦手な女性の方でもすらすらと読めると思います。
僕自身が一番好きなストーリーは、回想の黄金時代編が終わった後のロストチャイルド編です。
ガッツの内に秘めた優しさと強さに感動する事間違いなしです。
そこから作者が迷走状態となり執筆ペースも遅くなっているようですが、面白さはキープされていると思います。
最新話では、精神崩壊していたヒロインが復活するというかなり面白い展開が始まったので、今後も要注目です。
まだ読んだ事のない方に絶対に読んでほしいです。