少年少女の恋と成長の物語
ボーイミーツガールは永遠。
エウレカセブンは、そんな甘酸っぱい気持ちを呼び起こしてくれる傑作です。
物語の舞台は『スカブコーラル』と呼ばれる珊瑚のような物質が地表を覆い、目に見えない『トラパー』と呼ばれる波が大気中を漂う惑星。その星に住むレントン・サーストンは、毎日平和で退屈な日々を過ごしています。
ある夜、そんなレントンの部屋に突然一台のロボットが墜落してきます。ロボットを操縦していたのは青い髪の少女エウレカ。
神秘的な雰囲気を持つエウレカに一目で恋をしたレントンですが、実はエウレカは『ゲッコーステイト』と呼ばれる反政府組織の一員でした。
政府軍に追われるエウレカを助けたレントンは、自分自身もゲッコーステイトに参加して戦うことを決意します。
制作会社は『ボンズ』という会社で、機動戦士ガンダム0083やカウボーイビバップなどの制作を担当したサンライズ第二スタジオのメンバーが独立した会社です。
作中に使用される音楽のセンスも抜群で、映像の細やかさと相まって空中戦のシーンは迫力満点です。
最初はレントンの片思いだったのが、エウレカも少しづつレントンに惹かれて行く自分に気づき戸惑い始めます。
そんな少年少女の甘酸っぱい恋心をベースに物語は進みますが、やがて二人の恋は星の運命すらも巻き込んでいきます。
ちなみに作中に登場する『ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん』という言葉は、聖書マタイ伝の一節『求めよ、さすれば与えられん』の改変です。
自らの力で自分達の運命すらも勝ち取って行こうと努力する少年達の物語は必見です。