教育専門書
家庭教師ヒットマンリボーンは、ある日、スーツを着た赤ん坊が中学生の家庭教師としてイタリアから来日するというところから話が始まります。
中学生たちが抱える問題や悩みは誰しもが持つことだと思いました。(家庭や学校などの)環境に振り回されつつ、自分自身の役割とは何なのかを知り成長していく展開は、教育専門書と言っても過言ではありません。
感情だけで動くにはすぐに限界がきてしまうけれど、役割のために自分自身ができていることできていないことを知り、足りないものを成長させる、もしくは自分以外の何かで補うを繰り返し、失敗しても何度でもトライする様は、読んで感情移入していると気づかないプロセスですが、俯瞰してみると、分かりやすく区切ってあるので参考になります。
この成長プロセス以外にポイントになるのが、名言の多さです。キャラクターたちにとって当たり前のことでも、キャラ本人以外には響く内容が多くあります。
風紀委員委員長の「プライドは、プライドだから譲れないんじゃない。譲れないものがプライドになるんだ」という台詞はその人を的確に表す言葉ですが、私たちにも当てはまる言葉です。
証明するように風紀委員委員長は仕事はきっちりしますし、自分の決めたルールは必ず守ります。他人が決めたことではなく自分が決めたことが貫けて初めて自由があることを体現していました。
読んだことのない人には絶対にオススメしたい作品です。