繊細な歌詞が胸に沁みる歌手
「斎藤和義が好きですか?」そう聞かれると、みなさんはどうお答えになるでしょうか。
有名な曲だと、ウエディングソングにもなった『ずっと好きだった』がありますね。
彼はテレビ出演がほとんどなく、あまり喋る方ではないのですが、彼の作る曲の歌詞は胸に沁みます。繊細で、やさしくて、すっと心に響きます。簡単な言葉をつなげて、まるでそのまま話しているかのような語り口調です。
たとえば、『一緒なふたり』という曲では「どこへいくのも一緒なふたり 暑い日 寒い日でも」と、これは大事な相棒と散歩している風景が目に浮かびます。でも、そこには切り取られた人生のエピソードがあって、私たちを励ましてくれたりもします。
『おつかれさまの国』では、仕事をしている人すべてに捧げる優しい言葉が綴られています。楽しいことばかりじゃないのは分かっているけれど、幸せになりたい。そう思いながら誰かのためを思って仕事をして生きている人。時には頭を下げながら、歯を食いしばることもありますよね。この曲は、お仕事終わりの帰りの電車の中で聴いてほしい一曲です。ギターとそれに重なる斉藤和義の歌声が時にとっても切なくて、涙をこぼすこともあるでしょう。でもそれを狙っているわけではなくて、彼は今日も一生懸命に曲を作りながら、私たちにエールを送ってくれているのではないでしょうか。