ヒロイン失格

ヒロイン失格

『ヒロイン失格』とは、幸田もも子が描いた少女漫画作品。『別冊マーガレット』(集英社)にて、2010年3月から2013年3月にかけて連載された。話数は全36話、発行巻数は全10巻となっている。主人公の女子高校生・松崎はとりは、幼なじみの寺坂利太に想いを寄せている。しかしある日、利太が別の少女と交際することになった。この出来事をきっかけに、はとりの「自分がヒロインである」という絶対的な自信が揺らぎ始める。本作は2015年に桐谷美玲主演で実写映画化された。

ayuki_kawa6のレビュー・評価・感想

ヒロイン失格
8

ヒロインが略奪恋愛!!新しい恋愛漫画

だいたいの少女漫画は、ヒロインが恋に落ちて、そのまま頑張って相手と結ばれるパターンが多いですよね。そしてヒロインは絶対可愛い。それが少女漫画の王道といわれるものだと思っていました。が、しかし幸田もも子さんの「ヒロイン失格」は、主人公の「はとり」が、普通の漫画とは違い、幼馴染と結ばれない!という、新しい展開になっています。ずっとそばにいた利太と、このまま結ばれるんだろうな、だってわたしはヒロインだから、と高を括っていたんです。でも利太は、安達さんという地味な女の子に告白されて、まさかの付き合うことになってしまうんです。「このままでは私のヒロインの座が奪われる!」と、利太に振り向いてほしいのに、ちょいちょいはとりの「私は可愛いし、ヒロインだから」感がでてきて全然うまくいきません。なんというか、本当のリアルな恋愛模様を見ているようで、「はとり」は略奪する側なのですが応援したくなりました。安達さんは、顔は可愛く描かれていないんですが、性格は「はとり」より何倍もいいです(笑)これは、ひとつの解釈として「可愛いから絶対恋愛がうまくいくとは限らない」と、幸田もも子さんが教えてくれているのかも....?いつものパターンとは違い、主人公が彼を奪い取る!という新鮮な展開を望む方には、ぜひおすすめの作品です。