花より男子 / 花男

花より男子 / 花男

『花より男子』とは、『マーガレット』(集英社)で1992年から2004年まで連載され大ヒットとなった神尾葉子の少女漫画。単行本発行部数は5940万部を超え、「最も多く発行された単一作者による少女コミック」としてギネス世界記録に認定された。電子版を含む国内の累計発行部数は6100万部以上となっている。アニメ化に留まらず、実写ドラマや映画もされ、人気に拍車をかけた。また、台湾や韓国でもテレビドラマ化されており、世界中から愛される作品となっている。

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少女漫画の王道作品を読むなら「花より男子」

数ある少女漫画のなかで、これほどのめりこんだ作品はありません。花より男子は、日本で一番売れた少女漫画だといわれています。主人公の牧野つくしは、庶民で貧乏な暮らしをしていますが、超お金持ち学校 「英徳学園」に通っています。そこで、学園を牛耳るF4のリーダー道明寺と出会います。はじめのほうの巻数では、絵自体が若干古い傾向があるのか、昔の男の子の顔でした。つまり、あんまりかっこいいとは思わなかったんです。しかし、話が進むにつれて作者である神尾葉子先生のタッチは変わり、とても美しい顔をみるようになりました。少女漫画なのですが、リアルな骨格や鼻筋が描かれていて、読むたびに惚れ惚れするイケメンさです。物語は、つくしと道明寺が恋に落ちて結ばれるまでの、多難なストーリーです。道明寺は、超がつくほどお金持ちでつくしに出会あうまでは、なんでも手に入っていました。人の心もお金で自由に操られると思っているわけです。
でもつくしは違いました。貧乏だけど、お金ですべてが手に入るとは思っていないし、「わたしは雑草のつくしだから」と、F4にいじめられても負けることなく頑張るつくしをみて勇気をもらいました。道明寺がまずつくしに惚れて、(いじめてるけど、実はつくしにかまってほしい男の子なんですね)つくしも道明寺が根はやさしくて、いいやつだと気づいていきます。惹かれあいながらも、道明寺の母親によってつくしと道明寺が何度もすれ違うシーンには胸が痛みました。最後は結ばれますが、たくさんの壁を乗り越えて、手をつなぐつくしと道明寺には、これが本当の愛なんだと教えてもらいました。