超能力者だけど周りに振り回される
誰しも1度は思うこと、それは「超能力者になりたい」ということでしょう。時間を止めたり、予知をしたりと色々と考えられます。そしてそれが叶えばどんなに楽なことか。
しかしこの作品の主人公である斉木楠雄は違います。斉木は超能力者なのですが、別にこんなのはいらないと思っています。例えば透視能力にしても皮膚の下の体の内部が見えてしまうのです。そうした弱点もあるので嬉しくないのです。だからこそ超能力者であることも知られたくなく、いかに目立たずにやり過ごすかばかり考えています。
でも周りの連中が一癖も二癖もあって超能力を使わざるを得ない。ギャグ漫画で実際爆笑できる作品でありながらシリアスで考えさせる部分もあります。
ちなみにこの作品は「サザエさん時空」と言って、連載は何年も続くのに話の中ではずっと同じ年齢で進みますが、なんとこれにはちゃんとした理由が存在した事実が明かされます。このことは物語の終盤に差し掛かるところで明かされるのですが、そのころにはギャグ漫画のみならずサスペンスの要素も入ってきます。単にギャグの枠にとらわれないところも、この作品の面白さの一つかもしれません。
とはいえ、作品は爆笑必至なので決して期待に沿えないということはありません。