イノセント・ガーデン

イノセント・ガーデン

『イノセント・ガーデン』(原題:Stoker)とは、2013年に公開されたアメリカ合衆国とイギリスの共同製作によるスリラー映画である。韓国の奇才パク・チャヌク監督のハリウッド進出第1作目であり、俳優のウェントワース・ミラーが脚本を手掛けたことで大きな話題を呼んだ。主演はミア・ワシコウスカが務め、ニコール・キッドマン、マシュー・グッドらが共演に名を連ねている。パク監督は本作のプロモーションにおいて、自身の過去作『サイボーグでも大丈夫』『渇き』に本作を加えた3作品を「人間ではない存在の三部作」という共通のテーマで製作していたことを明かしている。
物語は、感受性が強く繊細な少女インディア・ストーカーが18歳の誕生日を迎えた日に、最愛 of 父リチャードを不慮の事故で亡くすところから始まる。毎年誕生日に父が庭に隠していたプレゼントの靴を探すのが恒例だったが、この年に残されたのは一箇所の鍵だけであった。深い悲しみに暮れるインディア・ストーカーと情緒不安定な母イヴリン・“エヴィ”・ストーカーの前に、それまで存在すら知らされていなかった叔父のチャールズ・“チャーリー”・ストーカーが突然姿を現す。ストーカー家に同居し始めたチャーリーのミステリアスな魅力に、インディアは次第に惹かれていくが、彼の来訪と呼応するように、一家に長年仕えていた家政婦のマクガーリック夫人や、忠告に訪れた大叔母のグウェンドリン・“ジン”・ストーカーといった周囲の人間が次々と謎の失踪を遂げていく。
本作は映画賞においても評価され、特に母親役を演じたニコール・キッドマンの演技に注目が集まった。キッドマンはサターン賞の助演女優賞や、フライトメーター賞の助演女優賞にノミネートされたほか、シンユーフォリア賞では主演女優賞を、オンライン国際映画賞では助演女優賞を受賞するなど、複数の映画賞で高い評価を獲得した。

tw-10414757290938695681のレビュー・評価・感想

イノセント・ガーデン
9

白い狂気の黒いメルヘン

気難しく殻に閉じこもった少女が唯一心を許していた父親が、謎の事故で死去。母親は涙を見せるどころか特に悲しげではなく、葬式中は神経質に眉を寄せ黒い扇をパタパタと扇いでいた。
突然、今まで会ったこともない父の弟が現れる。母親は彼と急速に親しくなっていく。魅力的でハンサム、物知りな彼なのだが、何か異様さを感じる主人公。そして次々と不吉なことが起こるー…。
主人公のミア・ワシコウスカがこの世界観にピタリと合っている容貌をしています。真っ白な肌に、甘くない顔。これが安直に女性的な美少女顔だったら平凡になってしまうでしょう。彼女の硬質な顔つきに、気難しいしかめっ面がよく合っています。
母親役のニコール・キッドマン。ヒステリックで精神不安定な性格が、美しい外見にとてもよく映えます。亡くなった夫の遺物を燃やし、その周りを白いスリップ姿でうろうろ歩き回るシーンは、彼女の内面を表しているかのよう。葬式での扇をパタパタするシーンもそうですが、いつも張り詰めキリキリとしている女性です。
母娘の仲はちっとも良好ではなく、娘は母に触られるのを嫌がる。外国人の家族なのに。母の方も『母親役』をやる気はなく、朝も遅く起き、お手伝いさんが沢山いるとはいえ家事をやっている様子もなく、娘に寄り添う様子はありません。