冒険ファンタジーの最高傑作
かわいらしいキャラクターがたくさん出てきますが、残虐非道な内容も合わせ持つハイブリット型ファンタジー作品です。
上昇負荷という呪い。
アビス生物のデザインや生態。
圧倒的な背景描写と世界観。
アビスの断面図を見た時に、「どうやってこんな世界を思いつくんだ……?」と驚愕しました。
設定が細かすぎるが故にキャラクターの魅力がよりいっそう引き立ち、ストーリーにみるみる惹き込まれます。
コマ割りの枠を手書きで書いてるところにも、つくしあきひと先生のこだわりが見えます。
絵のタッチが柔らかく、特に毛皮のモフモフ具合がたまりません。
ナナチを筆頭に、ミーティー、ファプタ、メーニャ、ネリタンタンなどなど。
ギューッと抱きしめてモフモフしたい欲に抵抗できる人間は、この世にいないでしょう。
人外好きにはたまりません。
一方、引くほどグロい描写もあるので要注意です。
マンガは3巻から、アニメは10話から、覚悟して進んでください。
外道と言わんばかりの展開が待ち構えています。
心をえぐられるような話が衝撃的すぎて、トラウマになる人が続出しているそうです。
しかし、その残酷さを乗り越えようとするレグやリコ、ナナチ。
つらくとも前に進もうとするその姿に、涙があふれて止まりません。
劇場版も最高でした。
原作の緊張感や絶望感を120%再現しており、特に戦闘シーンはスピードと迫力に圧倒されて、呼吸を忘れるほどでした。
声優さんの渾身の演技は、全身を金縛りさせるくらい痺れました。
マンガの表紙カバー下には、特別イラストもあります。
ファン大歓喜のサービス設定が目白押し。
本を買う楽しみが増えますね。
公式アンソロジーも発売されています。
本編のシリアス具合とは一転してギャグ要素の多い作品が多く、ほんわかとした気持ちになります。
気を張りすぎて疲れた時に、息抜きとしてちょうどいいです。
読んでる側もいつの間にか、アビスの呪いと祝福を受けている。
憧れは止められない。