読み始めると、落ちていく
この作品は、底の見えない大きな穴「アビス」に探検家たちが挑んでいく物語です。この作品は絵がとてもかわいらしく、主人公はかわいい女の子と人間そっくりの男の子のロボットいう一見ほのぼのとした作品かと思うのですが、蓋を開けるとグロテスクなシーンや残酷な描写が多く、かわいい絵柄だからこそこの差にびっくりします。しかし、ただグロテスクなだけでなくたくさんのフラグがちりばめられており、あれはこういうことだったのかと毎話驚かされます。
いちばん印象にのこっているシーンは、主人公が実は1度死んでいたことがわかるシーンです。主人公はメガネをかけているのですがそれにも理由があることが分かり、そこまで綿密に作り込まれているのかとすごく驚きました。また、主人公は死んだ後アビスにあったものによって生き返ったことで生きているのですが、それを使うとどの生物もアビスの底に行こうとするらしく、それのせいで主人公はアビスに執着しているのか、それとも探検家の性なのかという疑問もうまれました。1度死んでいるということはいつまた動かなくなってもおかしくないし、主人公はアビスの底にたどり着くことができるのかも気になっていて、このシーンがとても好きです。