遺書、公開。

遺書、公開。

『遺書、公開。』とは、2018年から『ガンガンコミックスJOKER』で連載を開始した陽東太郎による日本の漫画である。2022年2月に完結した。電子書籍「マンガUP!」でも読むことが出来る。
クラスの序列1位の女子生徒・姫山椿の自殺と、彼女が残した遺書を巡る謎解きが中心だ。自殺の動機、遺書の真実、そしてクラスメイトたちの秘密や人間関係が複雑に絡み合いながら、読者を惹きつける。物語は、序列メール「2-D序列」がクラスメイト全員に送られたことから始まる。このメールはクラスの階層を示すもので、その内容と姫山椿の突然の死がクラスに衝撃を与える。姫山の遺書が各生徒の机に置かれていることが発覚し、それぞれの遺書が公開されることになるが、これがさらなる謎を呼ぶ。遺書公開を通じて、クラスメイトたちの本性や心の闇が明らかになり、それぞれのキャラクターが抱える問題や葛藤が描かれていく。また、序列メールを送った犯人の探索、姫山椿の死の真相に迫る展開は、読者の推理力を刺激する。
『遺書、公開。』は、人間の持つ闇や心理を深く掘り下げることで、ただの学園ものではなく、心理サスペンスとしての魅力を持っている。登場人物たちの心情の変化や、予測不可能なストーリー展開が、次々と繰り広げられることで、最後まで目が離せない作品となっている。

dywbt45のレビュー・評価・感想

遺書、公開。
10

ドロドロな人間関係

ストーリーは、とある中学校のクラスに差出人不明でクラス内の「序列」が記載されたメールが届く、というところからはじまる。
みんな普通の暮らしをしていたが、突然「序列」一位の姫山さんが原因不明の自殺をしてしまう。
クラスメイトには全員分の遺書が用意されており、自殺の原因を探るために遺書を公開していくというのがこの作品のお話。
遺書を公開していく中で、人間の裏側や本当の感情が見え隠れし、読んでいるこっちがヒヤヒヤする。
これを読んでいると、自分の学生時代にももしかして、表面上だけ仲良くしている人もいたのかなと思うくらい。
特に、序列2位の赤崎が実はものすごいクズだということが分かった時は本当にびっくりした(二巻の表紙から怪しさはあったが)。
コミックスで読んだ範囲では「序列」の本当の意味や、だれが送ったのか、なんのためにつくったのかまであきらかになったので、この後の展開もまだまだ見過ごせないと思っている。
とはいえ、まだ姫山がなぜ自殺をしたのかは明らかになっていないので気になっているが、無駄に引っ張りすぎず頑張ってほしい作品。
伏線も多数あり、まだすべての謎が明らかになっていないが、二周読んでも十分に楽しめる漫画だと思う。