終身犯

終身犯

『終身犯』(しゅうしんはん、原題:Birdman of Alcatraz)とは、1962年に制作されたアメリカ合衆国の映画である。ジョン・フランケンハイマーが監督を務め、バート・ランカスターが主演した。終身刑を宣告された囚人でありながら、獄中で鳥類の研究を続けてその権威となったロバート・フランクリン・ストラウドの実話を基に映画化された作品である。本作は第35回アカデミー賞において主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、撮影賞(白黒作品部門)の4部門にノミネートされたほか、主演のバート・ランカスターがヴェネツィア国際映画祭の男優賞と英国アカデミー賞の主演男優賞を受賞している。
物語は、20世紀初頭にロバート・フランクリン・ストラウドが恋人に乱暴した男を殺害した罪で懲役12年の刑に処せられるところから始まる。服役中、彼は面会に訪れた母親のエリザベスを侮辱した看守を殺してしまい死刑を宣告されるが、エリザベスがウィルソン大統領夫人に嘆願運動を行った結果、終身刑へと減刑される。ある日、一羽の小鳥を保護したロバートは、その世話をするうちに鳥への興味を抱いて研究を開始し、ついには鳥類学の権威へと登りつめる。さらに彼の論文を読んで興味を抱いた未亡人のステラ・ジョンソンと獄中結婚を果たす。しかし、かつての看守長であったシューメイカーの差金により刑務所の管理方針が変更され、小鳥の飼育が禁止されそうになると、ロバートは世間に問題を提起して刑務所側に対抗した。結果としてロバートがアルカトラズ刑務所へ移送されることで決着するが、その移送先の所長はあのシューメイカーであった。鳥の飼育を禁止されたロバートは、今度は法律の勉強を始めることとなる。その後、刑務所内で待遇の悪さに怒った囚人たちによる暴動が発生するが、終始冷静な態度を貫いて事態の収拾に努めたロバートはその姿勢を高く評価され、ミズーリ州の刑務所へ移送される。平穏な獄中生活に戻ったロバートは、再び心おきなく鳥類の研究に没頭していく。

-_Naoyaのレビュー・評価・感想

終身犯
9

驚くべき実話の映画化。

日本ではとてもありえない、驚くべき実話の映画化作品。
殺人を犯した男が、終身刑に。
独房に入る他の囚人とは、交流がない。
いや、できないと言った方が正解だ。
時間は有り余るほどにあり、退屈を払しょくしようにも何の気力も起きない。
独房に一人。
話し相手は目の前の壁だけ。
看守がいるものの、自由には話せない。
規則にがんじがらめなのが、終身半にはつらいところだ。
ある日、スズメが飛び込んできた。
男は、話し相手が出来た、と喜ぶ。
そのスズメは、外と内とを自由に行き来する。
羨ましく思いながら、スズメと話す男。
ある日、またスズメがやってきた。
しかし様子がおかしい。
元気がない。
手当を施そうとするが、なにもわからない。
看守を呼んで意見を聞くが、彼もわからず。
数日後、看守が鳥の本を差し入れてくれた。
これが彼の、運命を変えていく。
必死に本を読んで、鳥の生態を覚えていく。
時が過ぎ、老人になった彼に看守が、鳥の論文を書くことを勧める。
本人も、書くことに対して迷いはなかった。
やがて、彼の書いた論文が認められ、アメリカ鳥類学会から博士号を贈呈する、との知らせが届く。
アメリカという国の、良いのか悪いのかよくわからないが、終身犯に博士号を贈呈する心の広さには脱帽する。
これもアメリカンドリームのひとつなのかもしれない。
監督は、ジョン・フランケン・ハイマー。
主演、バート・ランカスター。
日本では絶対作れない、作品。