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一番突飛な相撲漫画
主人公の播磨灘は新横綱。普通なら、どのようにして横綱になるか、という話にするだろうが、この漫画はその時点で普通ではない。しかし、更に普通ではないのはここから。横綱初の土俵入りの際に仮面(肩から上を覆う鎧のような形式)をつけて土俵入りしてしまうのである(ちなみに、その仮面にはちょっとした仕掛けもあり)。そして、今後負けたらその時点で引退を宣言。ここから相撲協会との長い戦いが始まるのだ。横綱なので強いのは当たり前なのだが、とにかく強い。そして、手段を選ばない。宣言した場所での千秋楽では、相手の手を土俵に無理やりつかせて勝つ、という決まり手にないやり方も。そして、その直後には投げ飛ばします(その様子を見た観客は、たくさん物を投げつけていた)。ちなみに、こんな播磨灘も結婚をしますが、その嫁も変わり者。なぜなら、播磨派だと同じく、仮面(能面)をつけてポロポーズをするのだ。そして、つけたまま記者会見。アナウンサーが「この仮面にはなおさら興味がそそられます」と言っていたが、確かにそうだろう(ちなみに、このあと素顔を晒すことになる)。そんなわけで明らかに普通ではない相撲漫画なわけだが、作者は相撲をバカにしているわけではなく、寧ろリスペクトしてこの作品を書いたようだ。日本一突飛な相撲漫画として、多くの人に知ってもらいたい。