路地迷宮のロージー

路地迷宮のロージー

『路地迷宮のロージー』とは、十月士也による日本の漫画作品である。マッグガーデンの『月刊コミックガーデン』2019年4月号より連載を開始した。どこまでも路地が続く広大で不可解な「路地迷宮」を舞台に、少女ロージーとその家族たちが繰り広げる日常を描いたファンタジー・幻想奇譚である。本作は、繊細な筆致で描かれる美しく幻想的な景観の一方で、知れば知るほどに底知れぬ恐怖や不気味さが顔を出す独特の世界観が特徴となっている。
物語は、好奇心旺盛な主人公のロージーが、保護者であるアリーたちから禁じられていた迷宮探索へと足を踏み出すところから動き出す。ある日、倉庫の整理中に不思議な額縁の中へと入り込んでしまったロージーは、家から遠く離れた未知の場所へと放り出されてしまう。彼女は老婆や石像といった不思議な存在と出会いを重ねながら、幻想的な迷宮の奥深くへと進んでいく。しかし、深部へ進むにつれて人影は絶え、やがて不気味な闇に染まった人々がうごめく危険な領域へと迷い込んでしまう。最終的にはアリー、ウォル、Kといった家族たちに救い出され帰宅を果たすが、この「はじめてのたんけん」を皮切りに、ロージーは路地迷宮が秘める美しくも残酷な真実の一端に触れていくこととなる。

kazumaのレビュー・評価・感想

路地迷宮のロージー
8

不思議で不気味な迷宮探検「路地迷宮のロージー」

小さくてかわいいロージーが、不思議で不気味な路地裏の迷宮探検をする物語です。
この物語の路地裏とは元人間たちが非日常な日常を繰り返している、路地の歪みからできた路地迷宮のことです。そこは不思議で不気味な場所ですが、主人公のロージーは興味津々で探検する気満々です。
ロージーは猫耳の青年アリーと大きいけどちょっと気弱なウォル、人形の姿をしたKと暮らしています。ロージーはそんな家族のお手伝いをしながら路地迷宮を探検することをとても楽しく思っています。でも必ずしも楽しいことだけではなく、不気味で怖いところもたくさんあります。
この作品の魅力は絵と、不思議さと不気味さの絶妙なバランスです。
絵の面では路地迷宮の複雑さや世界観が素敵です。ロージーたちの住む家の中の背景も注目です。またキャラクターも個性的で、特に主人公ロージーの小さくて可愛くて好奇心の塊という描き方もとても可愛らしいです。
そして不思議さと不気味さのバランスにおいては、路地迷宮の絵の雰囲気もそうですがストーリーの方も魅力的です。元人間たちは路地迷宮に住んでいるとどんどん人間の形じゃなくなっていくそうで、その表現が絶妙です。謎としてはロージーは猫耳のヘアバンドをしているだけで実は完全に人間の姿をしているのが気になるところです。
路地迷宮を探検するロージーに目が離せません。