球詠

球詠

『球詠』(たまよみ)とは、マウンテンプクイチによる日本の漫画、およびそれを原作としたテレビアニメ作品である。2016年より『まんがタイムきららフォワード』にて連載が開始された。
本作は、女子野球(女子硬式野球)がメジャーなスポーツとして認知されている現代日本を舞台に、埼玉県越谷市から全国大会出場を目指す女子高生たちの青春を描く。鋭い変化球を持つ投手・武田詠深(たけだ よみ)と、その球を捕ることができる幼馴染の捕手・山崎珠姫(やまざき たまき)が、不祥事により部員が激減した新越谷高校野球部を再建し、個性豊かな仲間と共に成長していく物語である。
著者の特徴である「百合」の要素を織り交ぜ、バッテリー間の深い信頼関係を繊細に描写しつつ、試合描写は女子野球の現実的なルール(7回制や独自のコールド規定など)に基づいた本格的なスポーツ漫画としての骨太さを併せ持つ。メディアミックスとして、2020年4月から6月にかけてにサンジゲン制作によるテレビアニメが放送された他、2021年と2022年にアイドルユニット・ラストアイドルのメンバーによる舞台が公演されている。

kariaka13のレビュー・評価・感想

球詠
7

漫画「球詠」

女子高生が野球をする作品ですが、とにかく心理描写が緻密で、バッターとピッチャーが表情だけで互いの心理を読み合う描写はテレパシーで会話をしているみたいで秀逸です。キャラクターもみんな個性的で野球に対してひたむきな姿勢に好感が持てます。主人公の武田詠深は中学では魔球のようなカーブが投げられたものの、キャッチャーが捕ることができないために一回戦負けをしていました。その上、キャッチャーからは魔球を批判されてやる気をなくしてしまい、高校では野球をやらないつもりでした。しかし、高校の入学式で幼なじみの山崎珠姫と再会して、なりゆきでキャッチボールをしていたところ、珠姫が魔球を捕れることがわかり、野球部に入部することにしました。この場面では、詠深が珠姫との再会を心の底から喜んでいるのが印象的でした。また、魔球を珠姫が捕ったときの詠深の表情からは、「やっと私を理解してくれる人にめぐりあえた」というような安心感と信頼感が読み取れます。試合の描写では、最初の練習試合で相手のエースと詠深が対決したとき、相手のエースは全国レベルの速球を投げられるのにもかかわらず、詠深にスプリットを決め球として投げましたが、このときは三振した詠深も笑顔で相手に感謝して、選手として互いに称えあっているのが読み取れます。