地球に生まれちゃった人々

地球に生まれちゃった人々

『地球に生まれちゃった人々』とは、姉妹による漫画家ユニット・長崎ライチによる漫画作品。 2017年に発刊された短編集である。作者の著作『ふうらい姉妹』で見せた抜群のギャグセンスに加え、ちょっと怖くて、ちょっと不思議な物語が収録されている。 長崎ライチの多様な魅力が詰まった1冊で、未公開短編やイラストも収録されている。

mihotomoのレビュー・評価・感想

地球に生まれちゃった人々
4

シュール

とにかく全体的に、シュールなストーリーが多くて、笑えると言うより、ちょっとだけフフッてなるという感じでした。個人的に好きなのは、ゾルムン像という作品です。1つ1つのストーリーがすごく短いので、さくっと読めるし、120ページでボリュームがあって、読み応えがあって良かったです。でもちょっとホラーな感じのストーリーもいくつかあるので、ホラーが苦手なものとしては、ちょっときつかったです。でも基本的にはそんなに怖くないから良かったです。
不器用な女の子が、いろんな職業を体験していくのが、その子が良い子すぎて、どれも長続きしないけど、おもしろかったし、ちょっと感動しました。人間をコピーするストーリーは、不気味な感じで、世にも奇妙な物語みたいで、ぞくっとしました。カニの恩返しは、途中まですごくピュアな感じだったのに、ラストが、温かいのか残酷なのか、分からない感じで、???と思いました。私の好きなゾルムン像は、すごくマヌケで、なんじゃそりゃと思うと同時に、切ない感じで、ちょっと悲しさが残ります。でもはっきり言って、個人的な感想ですが、全体的にあまり面白くないです。同じ作者のふうらい姉妹の方が、おすすめです。