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タッチでも有名な、あだち充先生の代表作のひとつです。主人公は国見比呂と橘英雄。同じ中学校のエースと4番である比呂と英雄の2人の名前から題名がついているわけですが、ヤブ医者に騙されて野球を諦め、野球部のない高校に入った比呂と、名門の4番を1年生から任された英雄。そして、幼なじみのひかりを英雄に紹介しておきながら、後からひかりへの恋心に気がつく比呂。いかにも、あだち充先生らしい性格が良すぎて貧乏くじを引いてしまうような、不器用な生き方をする主人公とライバルとの青春ラブ&スポーツ漫画です。何よりもこの作品が良いところは、登場するキャラクターが、全員憎めないところです。高校生だからこそ感じる、自分と他人の違いに全キャラクターが葛藤しながら認め合い、競い合い、野球を通して自分を見つめ直し、成長していくのです。野球も恋も、負けたら終わりではありません。もちろん勝ったら全て良しという訳でもありません。優秀な人が全てを手に入れる訳でもなく、不器用な人が負け組になって得のない人生になる訳でもありません。全ての人にそれぞれの幸せがあり、夢途絶えた後にも前を向けばまた新しい夢ができる、そんなメッセージ性のある漫画です。深く考えなくても心から楽しめるので是非読んでください。