侠飯

侠飯

『侠飯』(おとこめし)とは、福澤徹三による小説シリーズである。2014年12月に文藝春秋より文庫書き下ろしとして、第1巻となる『侠飯』が刊行が開始された。
就職活動に苦戦する大学生・若水良太(わかみず りょうた)が、自宅前でのヤクザの抗争に巻き込まれた際、組長の柳刃竜一(やなぎば りゅういち)に命を救われた縁で、柳刃とその部下を部屋に居候させることになる物語である。最大の魅力は、組長という身分に似合わぬ柳刃の料理の腕前であり、冷蔵庫にある残り物で手際よく絶品料理を作り上げる姿を通じて、食の大切さや人生の機微が描かれる。
本作は2016年にテレビ東京の「ドラマ24」枠で、生瀬勝久の主演により『侠飯〜おとこめし〜』のタイトルで実写ドラマ化された。ドラマ版は放送期間中に一部出演者の不祥事に見舞われ、撮り直しや映像の修正・削除といった対応を余儀なくされたものの、深夜帯のグルメドラマとして人気を博し、後に漫画化も行われるなど、幅広いメディアで展開された。

amor_fatiのレビュー・評価・感想

侠飯
10

作れる!作りたくなる!侠飯(おとこめし)!

「就活を控えた冴えない自堕落な大学生、良太は突然ヤクザの抗争に巻き込まれてしまう。そのゴタゴタのせいで良太のアパートに柳刃組の組長だというヤクザが転がり込んできて生活は一変!なんとそのヤクザ(柳刃さん)は料理が得意で…」とあらすじだけでは何が何やら全く分からないのがこの漫画。ところがグルメ漫画と任侠物が融合した新しさに加え、美味しそうな料理の描写、分量までしっかり記載されている分かりやすいレシピ、仁侠物らしい名言、アクション、さらにギャグ要素まで、どのジャンルでも戦える面白さがある漫画なのです。グルメ漫画にありがちな大袈裟なリアクションは無いものの作者の高い画力で見事に料理の美味しさ、登場人物の感動が描かれており、グルメ漫画独特のくどさが苦手な方にも非常におすすめです。また、使用される食材も特別な物は無く、レシピも簡単に美味しく作れるよう記載されている為作りやすいですしどれも間違い無い美味しさです。料理も朝食向けのものやおつまみにぴったりなものから定番おかずになりそうなもの、贅沢をしたいイベント向けのものなどバリエーションも非常に豊かで全く飽きません。
ストーリーもしっかりしていて全7巻とコンパクトでありながら、主人公やその友人がヤクザの柳刃さんとの交流で成長する描写もあり、最後にはホロリと感動できる話となっています。
グルメ漫画としても、仁侠漫画としても、ギャグ漫画、就活漫画(?)としても非常に面白い幅広い層に楽しめる素晴らしい漫画ですのでぜひ手に取っていただきたいです!