パートナーとのかけがえない時間
この物語の設定は現実では全くあり得ないフィクションのラブストーリーです。しかしそれがわかっていても主人公とヒロインに感情移入し号泣してしまいました。一見普通の学生カップルの日常を見せられているのかと思いきや、徐々にヒロインの涙の理由が明かされ、それを受け入れる主人公の姿にはとても胸が痛くなります。食べ歩きをしたり、お互いを呼び捨てで呼んだり、イルミネーションを見たり…それは普通のカップルが行う当たり前の日常で特別な何かがあるとは思いません。しかしこの物語では一つの出来事に対し、主人公とヒロインそれぞれに感じ方の違いがあります。物語の後半にその謎が解けた時は、切なさや悲しさ、愛しさが倍以上になります。基本的に登場するのは主人公とヒロインの2人ですが、2人の演技が繊細で光っています。また、2人のファッションもどこにでもいる学生のようですがとても可愛らしいです。物語の中で2人が訪れた商店街やカフェ、動物園は私も行ってみたくなりました。またエンディング曲のback number「ハッピーエンド」も、物語の世界観や切なさを壊すことなくマッチしています。この映画を観ると、パートナーと何気なく過ごしている毎日はとてもかけがえがないもので、そんな毎日をひとつひとつ大事にして生きていきたいと思わせられます。