サザエさんの魅力
伝統あるアニメ『サザエさん』は、誰もが知ってる名作だ。サザエさんというタイトルだが、サザエさんという一人の専業主婦が主役でもない。おそらく昭和50年代の設定である。
サザエさんの家にある「黒電話」がそれを証明しており、時代を感じるファミリーアニメである。サザエさんというタイトルであるが、サザエさんの弟にあたる小学生のカツオが主人公のようなアニメである。そのカツオを中心にアニメは展開していく。時には、カツオの学校の同級生とのコミュニケーション。時にはカツオと姉のサザエさんとの喧嘩。どこにでもあるファミリーなのだが、何故か面白く、日曜の夕方ほのぼのとするアニメである。
特にサザエさんとそのパートナーマスオが共にサザエさんの実家で暮らしていることから、サザエさんの息子タラオとサザエさんの弟カツオの年齢が近く、見ている人にとって、それがおじと甥っ子ということはなかなかわからないだろう。そういった複雑な要素を難しいと思わせないだけのアニメの作者の腕もあり、誰が見ても楽しめる作風になっている。
日本の古き良き伝統、正月やひな祭りなどの文化もサザエさんやカツオを中心に分かりやすく、面白く描かれており、改めて、日本文化の良さもわかる。一昔前の普遍的な家族でありながら、重い不幸もなく、爽やかに見れる普遍的アニメである。