生命のスペア

生命のスペア

『生命のスペア』(いのちのスペア)とは、2016年にあかべぇそふとすりぃから発売された、PC用のアダルト向けビジュアルノベルゲーム。人間のクローン技術が実用化された世界を舞台に、「誰かのために用意された命」というテーマを軸にした物語が展開される。
原因も治療法も解明されていない不治の病「桜紋病」を発症した夙川恵璃。その妹である夙川璃亜は、姉に臓器を提供する「デザイナーベイビー」として誕生した少女だった。主人公は彼女との交流を通じ、自我や人格、そして命の価値とは何かを共に考えていく。やがて、璃亜は自身が背負う過酷な運命と向き合う中で、「自分が生まれてきた意味」と「生きていくことの意義」を持ち始めるのであった。
倫理的葛藤や人間関係の機微を丁寧に描きつつ、重厚なテーマ性と感情的なドラマを兼ね備えた名作として、多くのファンから支持を集めている。

virtueのレビュー・評価・感想

生命のスペア
9

「生命のスペア」レビュー

必ず泣きます。何があっても泣いてしまいます。。。
「桜紋病」の原因は不明で、治療法も確立されていない病気。そして、かかったら最後必ず死に至る。唯一助かる方法は心臓移植のみ、しかし適合する心臓が手に入る人はほとんどいない。
そんな病気にかかってしまった、ヒロイン夙川恵璃。そんな彼女の妹は生まれた時から移植をするために生み出されたデザイナーベイビー。お姉ちゃんのスペアになるための。そんな事情を知るのは主人公静峰竜次のみ。残された時間、そんな3人の運命が動いていく。
この作品は死生観をテーマとしており、残された時間が少ないなかそれぞれの心に焦点をあて、迫りくる死を前にした3人の少年少女の心の変化を描いています。死を前にした人間のリアルな感情が描かれており、自然と感情移入してしまいます。
シナリオとしては細かな伏線を張り回収するというものではなく、小細工なしでキャラクターの魅力、文章力で勝負という内容でしたが、どちらも非常にレベルが高く、完成度の高いシナリオでした。音楽もよく、作品の雰囲気にあった曲で、プレイ後に改めて聞くと泣けてきてしまいます。ミドルプライス作品ということで、長さとしては短いですが、短い中にすべてを凝縮されており初心者にもおすすめの作品です。