サウンド・オブ・サイレンス / Don't Say A Word

サウンド・オブ・サイレンス / Don't Say A Word

『サウンド・オブ・サイレンス』(原題:Don't Say A Word)とは、アンドリュー・クラヴァンの小説『秘密の友人』を原作とした2001年のアメリカのサイコスリラー映画である。マイケル・ダグラスが主演を務め、誘拐された愛娘を救うために、心を閉ざした少女の記憶に眠る「数字」を追う精神科医の孤独な戦いを描いている。
物語は、10年前に起きた銀行強盗事件で強奪された巨額のダイヤを巡る因縁から始まる。強盗団のリーダー、パトリックは仲間の裏切りによって失われたダイヤの行方を追い続けていた。標的となったのは、事件の鍵を握る男の娘であり、現在は極度の精神疾患として隔離されている少女エリザベスである。パトリックたちは精神科医ネイサンの娘を誘拐し、「午後5時までにエリザベスから6桁の暗証番号を聞き出せ」という非情な要求を突きつける。
ネイサンは、警察に通報すれば娘の命はないという極限状態の中、足を骨折して動けない妻を家に残し、一人でエリザベスの心の奥底に踏み込んでいく。物語のクライマックスでは、無縁墓地に眠るエリザベスの父の棺と、そこに隠された人形がすべての真相であることが明かされる。プロの精神科医としての知略と、父親としての執念が交錯する中で繰り広げられる犯人グループとの死闘、そしてトラウマを抱えた少女との心の交流が緊張感たっぷりに描かれたサスペンス作品。

touko_hitagiのレビュー・評価・感想

サウンド・オブ・サイレンス / Don't Say A Word
5

Don't Say A Wordを観た感想

主人公のネイサンと妻、娘の3人家族は、裕福で仲も良く、理想的な生活を送っている。しかしある日、娘の姿が見当たらなくなる。最初はいつものかくれんぼかと思うが、ドアのチェーンが切られており、これが誘拐であると確信する。犯人は強盗集団で、みるからに強そうな、体格のいい悪党たち。家の中の様子は彼らに見張られており、筒抜けである。犯人集団からネイサンへの要求は、精神病患者であるエリザベスから番号を聞き出すこと。有能な精神科医であるネイサンは、犯人のこの目的のために、計画的に利用されたのだ。家族を人質にとられているネイサンは、この番号というのが何の番号であるのかも分からないまま、何とか聞き出そうと四苦八苦する。ストーリー的には暗いのだが、あまり暗い印象を持たずに観ていられるのは、誘拐されている娘ジェシーが、8歳とは思えないほど冷静で頭がよく、ときおり強盗集団のメンバーを尻に敷いているかのような描写さえ見られるからだろう。全体的に暴力シーンは少なく、あってもサラッとしたもので、グロテスクな描写はない。目の前で父親が地下鉄に轢かれるというトラウマを抱えたエリザベスが、ネイサンとのやり取りを通じて、少しずつ自分の記憶を開放していく様子に心打たれる。