罠で動物から作物を守る、農業系女子の本格的狩猟漫画
農作物を育てていれば、それを食べたいのは人間だけではなく野生動物も同じ。それは当たり前なのですが、やはり人間側としてはせっかく育てた農作物を取られるわけにはいきません。
イノシシを捕らえられるような大きな檻はお値段100万円ほど、トラバサミは許可が必要、という、農業に携わらない人間としては知る機会もない知識が得られるのが楽しいです。
そんな中でお小遣いで作れる罠を作ったり、時には大人の協力のもと本格的な罠を使用した狩猟、獲った動物の解体など自分の食べるものがどのようにして作られていくのかが垣間見得ます。
罠一つを設置するのにも数で勝負したり闇雲に置くのではなく、獣道や糞などの痕跡から行動範囲を推測し、いつもはなかったものが置かれていることへの警戒心を解くために、最初は発動しない罠と餌をセットして警戒心を解いていきます。それでもうまくいくとは限りません。
野生動物も自分の力だけで生きるサバイバルのプロであり、相手が畜生であるなどと、その頭脳を侮っては人間が敵う相手ではないのかも、と考えさせられます。
罠にかかったとしても命がある限りは油断できず、イノシシや鹿が暴れ、足が当たるだけでも人間の骨や内臓はあっさりと壊されてしまうというリアルな恐怖などは大変勉強になります。