妄想テレパシー

妄想テレパシー

『妄想テレパシー』とは、星海社の日刊4コマ漫画配信サービス「ツイ4」にて2016年2月9日から2020年4月12日まで連載されたNOBELによるラブコメ4コマ漫画作品である。第3回次にくるマンガ大賞にて2位を受賞した。
人の心が読めるテレパシー能力を持つ女子高生・中野彩子(なかの あやこ)を主人公とし、彼女に一目惚れして以来、頭の中で激しいエロ妄想を繰り広げる無表情な同級生・戸田隼人(とだ はやと)との奇妙な交流を描く。本作の最大の特徴は、現実の光景をモノクロ、彩子が読み取った相手の妄想部分をフルカラーで描写する独特の表現手法にある。物語は京都の進学校を舞台に、隼人の幼馴染・東まなみ(あずま まなみ)ら周囲の人々を巻き込みながら、文化祭や修学旅行などのイベントを通じて不器用な恋模様が展開される。能力ゆえに内省的だった彩子が、隼人の純粋な好意(と膨大な妄想)に翻弄されつつも自らの感情を自覚し、卒業後のハッピーエンドへと向かう様子が、デフォルメされたキャラクターの細やかな表情の変化と共に描かれている。単行本は全7巻が発刊されており、大学進学後に彩子の能力が隼人に露見した際の後日譚までが収められている。

abuabuのレビュー・評価・感想

妄想テレパシー
7

心を読める女子高生と、無表情だけど心はうるさい男子高校生

WEB漫画として連載されたこの漫画、WEB上というデジタルの強みを活かし、紙媒体では印刷費の都合上使いにくい、モノクロとカラーを表現として使い分けた演出が楽しいです。

ヒロインの中野さんは他人の心が視え、それは漫画上カラーで表現され、現実としてキャラクターたちが動く様はモノクロで描かれているため、一目で現実と心中がわかるように表現されています。4コマ漫画の中で現実と心中が同時に描かれるにも関わらずスラスラと読めます。
イケメンとしてみんなに人気のある無表情な戸田くんは、頭の中が中野さんのエッチな妄想でいっぱい。妄想の中の中野さんのあらわな姿がカラーで表現されてしまうわけですが、作者が女性ということもあり良い意味でいやらしくないな、と感じます。もしかすると男性向けのセクシーシーンが苦手な方でも、抵抗なく読めるかもしれないと思います。

作中では「心の声が聞こえる」「視える」とどちらの表現も使われますが、単に思っていることは「聞こえる」妄想など思い浮かべていることは「視える」という表現みたいです。
人の心の声が聞こえることを伝えると気持ち悪がられたり、そうしなくとも相手の考えが聞こえてしまうことでコミュニケーションが苦手だった中野さんが、戸田くんと関わることで少しずつ交友関係を広めていく姿は微笑ましくもあります。