BAD HOP / バッド・ホップ

BAD HOP / バッド・ホップ

BADHOP(バッドホップ)とは、神奈川県川崎市出身のメンバーを中心に構成された日本のヒップホップグループ。地元のストリート文化をルーツとした音楽スタイルが特徴的だ。BADHOPのメンバーは、T-Pablow(ティーパブロ)、YZERR(ワイザー)、Bark(バーク)、G-k.i.d(ジーキッド)、Yellow Pato(イエローパト)、Benjazzy(ベンジャジー)、Vingo(ビンゴ)、Tiji Jojo(ティージージョジョ)の8人。
幼少期から共に成長をした彼らの音楽にはリアルな体験や感情が反映されており、エネルギッシュなパフォーマンスで高い評価を得ている。彼らは、インディーズとして活動を開始し、ストリーミングサービスや自主制作のミュージックビデオを通じて次第に注目を集めた。彼らの書くリリックには、地元の仲間や家族・夢への情熱、そして困難を乗り越える強さが表現されており、若者を中心に多くの共感を呼んでいる。

Penguin_Officeのレビュー・評価・感想

BAD HOP / バッド・ホップ
8

川崎の元ギャングという背景に生き様あり

川崎の元ギャングが集まったヒップホップグループだが、侮っているとなかなか高い音楽性に面を食らう。

こういったジャンルの音楽は、貧困が身近にある庶民から生まれたルーツもあり、悪ぶった歌詞が多い。
どれだけ突っ張って生きてきたか、どれだけ社会と相反してきたか、悪イコール格好良い、というイメージがつきものだが、彼らはこの日本現代で未だにそんな生き方をしてきたのか?と驚くほどの世界をそのまま歌に乗せている。

日本が銃社会でないだけで、アメリカのスラム育ちと遜色ないではないか。
(川崎はそんな街だったか?)
だから、悪ぶった歌詞のヒップホッパーと違い、リアルに心に響いてくるんだろう。
彼らは、自分の経験そのままを歌詞にしているのだ。

「俺らこんな悪いことしてました」と武勇伝のように語るヤンキー上がりと違い、謙虚で低姿勢な彼らが特に好感が持てる。
日本のヒップホップは今までほとんど聞いてこなかったが、初めて、彼らの音楽だけは聴いている。

「これしかない、これ以外なにも」
と語る彼らの生き様が、貧困を経験したことのない自分にも胸に突き刺さり、その格好良さに憧れてしまう。

生活や環境に苦しんでいる子供たちの支えになれば、という彼らの思いが、音楽に込められているからである。
彼らの生き様が格好良すぎる、おすすめのアーティストだ。