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盛り上げてくれる作品
「強いやつに、会いに行く」(CV:大塚明夫)の通り、それまで喧嘩では負けなしだったケンとリュウが、ある男とのストリートファイトで敗北を喫したことから、世界中には表舞台に出ない強い男たちがまだまだ居ることを自覚し、強い相手を追い求め世界へ飛び出していく物語です。
原作のゲームは恥ずかしながら一度もプレイしたことがないのですが、ゲームキャラは何人か名前だけは知ってました(ケン、リュウ、ガイル、春麗、ダルシム、ザンギエフ辺り)。全くゲーム内容を知らない状態で見始めた自分ですが、前述の通り分かりやすいストーリーなので全く問題なく楽しめました。
ケンとリュウが若さゆえ無茶をしすぎて、そのせいで危ない目に遭う様や、己の力を磨くため武道の道へ邁進していく様が、正に王道・正に青春といった感じで、なんだか爽やかな気持ちになれました。なんでも金と権力で解決してしまうケンにはむしろ生々しさを感じてしまいます。
キャラの個性が強烈ですね。春麗、ダルシム、ベガ様辺りが特に良いです。春麗は実に美しく、ダルシムは悟りきった風格があり、ベガ様は素晴らしい悪役ぶりでした。何より格闘ゲーム原作なので、戦闘シーンは目を見張るものがありました。キャラの動き、声優さんの演技(ケンの「セイヤ~!サァ!」 って掛け声が最高)、効果音はどれも凝っていましたね。音楽もアニメのBGMというよりゲームBGMっぽくて(というか流用?)、普段アニメではあまり聴かないタイプの音楽でした。大胆で壮大な音楽は、実に物語を盛り上げてくれました。