サマータイムレンダ / Summer Time Rendering / サマタイ / サマレン

サマータイムレンダ / Summer Time Rendering / サマタイ / サマレン

『サマータイムレンダ』とは、田中靖規による漫画作品である。和歌山県和歌山市の離島を舞台としたSFサスペンスであり、『少年ジャンプ+』にて2017年10月23日から2021年2月1日まで配信された。2022年4月には本編のその後を描いたスピンオフ作品『サマータイムレンダ2026 未然事故物件』が掲載された。単行本は全13巻である。連載終了後、アニメ化、リアル脱出ゲーム化、実写化、コンシューマゲーム化され、メディアミックスとして成功を収めた。以前、読み切りとして掲載された田中の自作『ジャメヴ』がベースになっている。タイトルの「レンダ」はコンピュータ用語のレンダリングが由来である。本作は物語の視点である網代慎平(あじろしんぺい)と、特殊な能力を持ったヒロインである小舟潮(こふねうしお)がバディを組み、二人一組での主人公となっている。
テレビアニメは、2022年4月から9月までTOKYO MXにて放映された。ゲームは、Nintendo Switch、PlayStation 4用ゲームソフトとしてMAGES.より2023年1月26日に発売した。

Shun0328のレビュー・評価・感想

サマータイムレンダ / Summer Time Rendering / サマタイ / サマレン
10

タイムリープ物の傑作の予感

少年ジャンプ+で2021年2月まで連載された漫画です。とある島を舞台にタイムリープ能力を手にした主人公と「影」と呼ばれる存在の戦いを描いた物語です。影により主人公や家族、知人らは、夏祭りの日に全員殺されてしまいます。その時の自身の「死」がトリガーとなりタイムリープ能力を発動させ、過去に戻ります。全滅までの猶予は3日間。主人公は未来を変えるために試行試行錯誤しながら奮闘します。敵の「影」は人間を瞬殺する力をもっており、一手行動を間違えるだけで主人公や仲間は殺されてしまいます。影の怖さに怯えつつも頭脳を駆使して未来を必死に変えようと奮闘する姿にハラハラし、先が気になる展開が続きます。仲間も魅力的なキャラクターが多くユーモアたっぷりに描かれています。それ故に死んでしまった時のショックは大きいです。
また主人公の能力には制約がありますが、それが物語の緊張感を一層高めています。ストーリーとキャラクターどちらもトップレベルです。時折作者から考察が提供されるのですが、それが更に謎を深め先を気にさせます。ややグロいシーンもありますが絵は綺麗で比較的読みやすいと思います。ミステリーやサウンドノベルゲームが好きなら間違いなくおススメの作品です。