フランスの歴史に興味を持てます
ベルサイユのばらは、フランス最後の王妃となったマリー・アントワネット(実在の人物)、スウェーデンの貴族でマリー・アントワネットの愛人であったハンス・アクセル・フェルゼン伯(実在の人物)、男装の麗人でフランス人貴族のオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ(架空の人物)の3人の主人公の人生を描いた物語です。
時代考証がとても緻密になされており、歴史上に実在した人物がたくさん出てきます。主人公の一人であるオスカルは架空の人物ですが、とても魅力的に描かれています。
14歳でフランス王太子の妃として嫁いできたマリー・アントワネットに仕えていたオスカルですが、徐々にフランス王制の在り方に疑問を持ち始め、最後には伯爵である身分を捨て、フランス革命に身を投じて散ってゆきます。
フランス衛兵の隊長であったオスカルが市民側に寝返るわけですが、これは実際にフランス革命のバスティーユ牢獄陥落の際にあった史実です。主人公3人がそれぞれ悩み、葛藤しながら、成長してゆく様が魅力的に描かれています。
幾度となく宝塚歌劇で舞台化されている理由がこのマンガを読めばすぐに分かるはずです。ベルサイユのばらは、単なる少女マンガの域を超え、歴史マンガともいえる傑作です。