北島三郎

sawadaのレビュー・評価・感想

北島三郎
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北島三郎はスタイル変更を

ご存じ演歌の大御所北島三郎ですね。「函館の女」に代表されるなどの「女(ひと)シリーズ」、「兄弟仁義」などの「任侠もの」等々、大ヒット曲は枚挙にいとまがありません。NHKの紅白歌合戦で何度もトリを務め、華々しく勇退したあと、2020年の紅白で特別出演したのは記憶に新しいと思います。
北島三郎といえば圧倒的な歌唱力がウリだったはずですが、その後はどうでしょうか。
ずいぶん以前から気にはなっていたのですが、ここ2000年ぐらいか、もしかしたらもっと前からかもしれませんが、あんまり声を張りませんね。結構抜いて歌っています。テクニックとして「抜く」部分が必要なのはもちろん理解できますが、どうやらそうではなさそうです。思い切り気持ちよく張り上げる場面がまったくありません。要するに声が出ないのをゴマかしているだけだと思います。
本人をはじめ、周囲の人たちも当然解っているとは思いますが、大御所として持ち上げられているだけに、対応が難しいですね。
歳を取れば声が出なくなるのは当たり前です。往年のヒット曲も、そのまま歌うのではなく、アレンジを変えるとか、また大きなステージでなくこぢんまりしたライブハウスで歌うとか、もっと工夫すれば、またまた新たな魅力を見出せると思うのですが、残念ですね。