実写版ジョジョは俳優の力量がすごい、ただのコスプレ映画ではない
ジョジョが実写化されると聞いて最初は驚いたし、上がってくるビジュアル写真を見て大変不安でした。そして、予告だけを観て、これはコスプレ映画だと判断し、映画館での鑑賞はしませんでした。
しかし、つい先日、アマゾンプライムに映画がアップされましたので、興味本位で視聴を始めました。その結果、多くの俳優のイメージが変わり、大変好きな作品となりました。
まず、主演の山崎賢人。恋愛漫画の実写に駆り出されることが多く、あまり好きな俳優ではなかったのですが、今作を観て、彼の演技は内側から出るものなんだと感心しました。役を演じているというよりは、山崎賢人の中にいる仗助を引き出しているという印象を受け、今後も注目していきたいと思うようになりました。
伊勢谷友介、山田孝之の自然な演技はさすがで、コミカル(?)なシーンも殺伐としたシーンも出しゃばり過ぎず、抑えた演技なのに存在感は強く、素晴らしかったです。
神木隆之介、小松菜奈の若い二人も良かったです。彼らに至っては外見はそれほどジョジョのファッションで固めているわけではないのに、彼らの演技がこの映画をジョジョの奇妙な冒険らしくしている気がします。國村隼、観月ありさの安定感は流石。
そして、特筆したいのが虹村兄弟。新田真剣佑は物語の途中まで誰だかわからないほど、虹村億泰を演じきっていました。
岡田将生は、あの声のトーンでの演じ方は見事で、全編を通して積み上げてきた虹村形兆のキャラクターを、最後の顔のアップのシーンで視聴者の心を揺さぶったと思います。最後のシーンを観るためだけに、後日映画を視聴し直しました。それほど素晴らしかったです。