あおざくら 防衛大学校物語 / AOZAKURA THE STORY OF NATIONAL DEFENSE ACADEMY

あおざくら 防衛大学校物語 / AOZAKURA THE STORY OF NATIONAL DEFENSE ACADEMY

『あおざくら 防衛大学校物語』(AOZAKURA THE STORY OF NATIONAL DEFENSE ACADEMY)は、二階堂ヒカルに原作の漫画および、それを原作としたテレビドラマ作品。2016年から『週刊少年サンデー』で連載が始まり、2019年からは本郷奏多らを主演に迎えたテレビドラマの放送が開始された。2020年にはドラマ版と共通したキャストでの舞台化が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となっている。また、2023年にはバラエティ番組『浪川&岡本 ボイコミ ラボ』で本作のボイスコミックが放送されており、YouTubeチャンネル「週刊少年サンデーTV」にて再公開されたものを視聴することが可能となっている。成績優秀な高校三年生の主人公、近藤勇美は、実家の経済的事由で進路の選択を迫られていた。ある日、入学金と学費が免除される上、毎月手当が出るという防衛大学校の存在を知った勇美は同校への進学を志望し、そこで出会った仲間たちとの友情や恋愛関係といった絆を育んでいく。

masaki57994767のレビュー・評価・感想

あおざくら 防衛大学校物語 / AOZAKURA THE STORY OF NATIONAL DEFENSE ACADEMY
7

普通じゃ知らない自衛官候補生たちの生活が垣間見れる!

この作品は、勉強が大好きでタダで勉強が出来るからと防衛大学校へ入学した主人公の近藤勇美を通して、私たちの知らない防衛大学校という世界を垣間見れる作品である。主人公の近藤勇美はイケメンで勉強はできるけど守銭奴なちょっと変わり者。実家にはお金がない為大学進学を諦めていたところ、ひょんなことから未来の幹部自衛官を育成する防衛大学校について知る。そしてそこなら「タダで大学に入れてお金までもらえる」と知り、超難関の入学試験を潜り抜け防衛大学校に入学する。しかし、そこに待ち受けていたのは普通の大学生活ではありえない、将来国防を担うリーダーを育てる場であるからこその過酷な生活であった。絶対的な上下社会のなか、厳しい上級生たちの指導に耐え、個性豊かな同級生たちと協力しながら様々な課題や試練を乗り越えていく。
この作品の魅力は2つある。1つは、舞台である防衛大学校。普段、私たちが知ることのないその内部の様子が非常に細かく描かれている。最初に主人公が食いついた、「タダで大学に入れてお金までもらえる」その理由がよくわかる。そして、そんな試練を成し遂げ、幹部自衛官になる人たちを尊敬する。2つ目の魅力は、個性豊かなキャラクターたちだ。例えば、主人公の同部屋の先輩である、部屋長の坂木。非常に厳しい先輩で、1年生たちからは鬼のように恐れられているが、実は誰よりも後輩のことを考えていたり、シスコン気味で妹と仲の良い主人公に当たったりする。人間味があって個性的なキャラクター達の存在が最大の魅力であり、この漫画を過酷な世界を描いただけのものではなく、くすっと笑えて感情移入できる少年漫画にしている。