DCコミックスヒーローを少しでも知っていれば面白い
まず前提として、前作「バットマンvsスーパーマンジャスティスの誕生」の続編になりますので、そちらの方を観ていない方はのっけから置いていかれるかもしれません。前作において、スーパーマンが自分の命を犠牲にして敵を倒したこと(つまり今作はスーパーマンが死んでいるところからスタートする)、そしてそんなスーパーマンの姿を見て、バットマンの心が揺れ動いたこと、この二点を始まりとして今作は始まります。特に後者はとても重要で、タイトルであるジャスティスリーグを結成する決定的な理由になります。これまでのバットマンであれば、ヒーローを集めてチームを作ろうなどありえないことです。彼の悪人に恐怖を与えるという正義のやり方は、良しとしない人間も多くいたわけです。彼も周囲の考えは承知していて、その上で孤独のヒーローとして生きていく事を決めていました。しかし、前作を経てバットマンはスーパーマンから「信頼」を覚えます。今回の強敵、ステッペンウルフを倒すにはヒーロー達が力を集結する事が必要だとバットマンは考えたわけですね。特にこの「信頼」の部分については、アクアマンとバットマンの間にも見て取ることができます。最初に登場したアクアマンは協力する気などさらさら無いようで、チームへの誘いも断り、結果として物語のキーであるマザーキューブをステッペンウルフに奪われてしまいます。とても強大な力を持つ敵を目の前にし、ようやくアクアマンはバットマン達と力を合わせる事を約束するのです。そうして結集されたチームは力を合わせて、スーパーマンを復活させ、ジャスティスリーグが完成しました。この終盤にかけての仲間同士の結束、そして最後の願いをかけてスーパーマンを生き返らせるという流れが観ていて心を打たれるものがありました。ただあえてマイナス点をつけるとしたら、スーパーマンが強すぎる点でしょうか。チーム5人がかりでスーパーマンに勝つことはできず、最後も割とスーパーマンのワンマンで勝負がついている感が否めません。特にフラッシュは速さが取り柄なのに、スーパーマンと五分かそれ以下。