ペットロスに悩んでいる人は見て欲しい
この作品を視聴しようと思ったきっかけは、テレビの予告を見ていて、「愛するネコを失った主人公が、新しい猫を飼うことで癒されていくストーリーです。」と流れているのを見たからです。
私自身、ペットを亡くし、なかなか悲しみから抜け出せていないところがあった為、共感できるものがあると感じたからです。また、ペットロスを克服するためにどうしたらいいのか、答えが出せないところがあり、ヒントになるものがあるといいなと思ったからです。
視聴してみると、のんびりした流れのドラマだなと感じ、最後まで見ることが出来るのか心配でした。だけど、舞台である吉祥寺近辺や中央線が、慣れ親しんだものだったのでいいなと思えたことと、主人公が漫画家で、自分も漫画を描きたいと思っていた頃があったので、親近感を覚えました。
物語は、漫画の締め切りに追われる主人公を見守りながら、初代の猫(サバ)が亡くなるところから、始まります。仕事に追われていると、ペットの死は勿論、家族の死に立ち会えないことがあると思います。自分はペットの亡くなる直前まで面倒を見ていましたが、見ることが出来なかった家族がいたので、仕事を終えてほっとした時にサバが亡くなっているのを見た主人公の気持ちがわかるような気がしました。サバの死を受け入れることが出来なくて、新しい猫を飼いたくなる主人公の気持ちも、共感できました。うちではペットは買わないと決めていますが、生前のペットと似たしぐさをする動物を見ると、懐かしくなってしまうからです。主人公のことが中心に回っている物語にとどまらず、周囲の人間、特にアシスタントの視点で話が進んでいくところも、この映画の良いところです。主人公が、新しい猫であるグーグーをきっかけに知り合った男性との恋がうまくいくのかも気になるところです。そして、一番感動したのが、病気が発覚した主人公を勇気づけようと、アシスタントが色々な人を巻き込んでダンスをする場面です。「2番目の猫は幸せだ。初代よりも大切にされる。」という主人公のセリフや、「この子はもっと長生きしてほしい。」というセリフも、印象的です。一番泣けた場面は、死を覚悟した主人公が、サバと会話するところです。私もペットが本当に幸せだったのか気になっていたのと、ペットが亡くなってまもなく体調を崩したので、みんな感じることは同じなんだなと思ったからです。別れと出会いが複雑に講釈するところも、よくある生活をうまく表現していると感じました。