7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT

7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT

『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』は、ハロルド作石による歴史漫画。『7人のシェイクスピア』の続編として、2017年より『週刊ヤングマガジン』で連載が開始された。実在した英国の劇作家であるウィリアム・シェイクスピアを中核に据え、謎に満ちたシェイクスピアの半生や宗教弾圧、陰謀などを描いた、作者初の歴史漫画作品である。
舞台は16世紀、空前の演劇ブームに沸くロンドン。片田舎で生まれ育ち、無学の青年である主人公のランスが、個性豊かな仲間たちの才能を集めてペン一本で革命に挑んでいく様を描く。

fuk9502のレビュー・評価・感想

7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT
8

シェイクスピアの謎に迫る作品

シェイクスピアの作品については実は別人が書いているのではないか、本当は複数人数で書いていたのではないか、などという論争が昔からあるようですが、その謎を斬新な切り口で描いている作品です。
シェイクスピアという田舎育ちで大学も出ていないような人物がなぜ後世にまで語り継がれるような作品を生み出すことができたのか。彼の生い立ちからロンドンへの旅立ちまでは前作の「7人のシェイクスピア」で描かれており、本作のお話は劇作家として成功することを夢見たシェイクスピアが、親友、使用人、謎の黒髪の少女と共にロンドンに引っ越すところから始まります(彼らの関係は作品を読み進めていけばわかりますが、やはり前作を読んだ方がより楽しめると思います。どれだけ過酷な中で生きてきて、強い意志をもってシェイクスピアが成功を夢見ているかがわかります)。
シェイクスピアは作品を持ち込みますが、無学の田舎者と馬鹿にされ作品を読んでもらえることもあるものの当初どこの劇団からも相手にされません。しかしやはり同じように差別や虐待など理不尽な中傷、暴力に苦しみながら生きている仲間たちが1人、2人と増えていき、お互いの特技を寄せ集めて最高の作品を作り上げていきます。そんないわゆる社会的な弱者が力を合わせて成功していく様は痛快ですし、面白いです。またこの作品の人物達はなんというかよくも悪くも人間臭いところがあり、そこも魅力かなと思います。残虐なシーンも割とあるので大人向けかなと思いますが、興味のある方には是非お勧めです。