このパロディのセンスは笑える
何気なく手に取ったレンタルです。監督の事もあまり知りませんでした。
ナンセンス?不条理?小ネタのオンパレード。私はコレが好きです。予期せぬ展開やセリフに吹き出しました。
このあと、三木監督の作品を色々観ましたが、私はこれが一番好きです。上野さんと蒼井さんと要さん、いいです。好みが凄く分かれそう…。面白いって人もいれば、ナニコレ?って人も多そうな作品。
蒼井優さんが必要だった配役なのかもよく分からないし…。花とアリスの翌年の作品だったんですね、これ。凄い痩せてた!笑
平凡から生き甲斐や楽しさを見つけ出した主人公の記録みたいなものかも?最後の別れのシーンは、何だか切なかった。出会ったのに、もう会う事も無くなる人達。ふせえりさんが素晴らしいと思った。
最初見始めた時は、まあこれ20分以上は見続ける気にならないだろうな、と思いました。普通の感覚から言ったら、ただナンセンスなだけで笑えないギャグの連発ですから。存在の薄すぎる女性、という割には上野樹里ちゃん、かわいすぎだろ、ってのも違和感あったし。
というわけで、もう最初の方で期待を完全に捨てて、ただの暇つぶしという感じでぼーっと見てたら、やがてちょくちょくハマって大爆笑できる箇所が徐々に増えてきました。
ネタバレになるので具体的には書きませんが、他の映画やドラマで、要潤さんの二枚目ぶりとか、和製ホラー常連の嶋田久作さんの演技とかを見慣れてる眼で見たら、このパロディのセンスは笑えますよ。思わず口に含んだお茶を噴き出すレベルです。
そう思って見たら、割とシリアスな役柄の多い松重豊さんや蒼井優さんをこういう役に起用するのも、そのイメージのずれ具合がなかなかうまいですよね。
途中から三木聡さんのセンスをけっこう見直した。
それでですね、そういうギャグ映画でありながら、このラストの別れのシーン、私の場合はですけど、これがけっこうググッとくるものがありました。そうだよなあ、考えてみたらそのとおりだよなあ、って感じて。
とても後味のいいコメディ映画でした。エンドロールを見ながら、もう何百回も聴いたことがあるはずの「帰ってきたヨッパライ」って、こんな面白い歌だったんだな、としばし感慨。