最高の原点回帰
ザ・クロマニヨンズは、元ブルーハーツ、ハイロウズの甲本ヒロト、真島昌利が中心になって、2006年に結成されたバンドです。
日清のカップヌードルのCMソングとして使用された「ナンバーワン野郎!」、ドラマ「ど根性ガエル」の主題歌の「エルビス(仮)」、ドラマ「3年A組-今から皆さんは人質です」の主題歌の「生きる」等、タイアップも多いので、一度は耳にしたことがあるかと思います。
バンドとしての最大の特徴は、音の少なさだと思います。ブルーハーツの楽曲の多くは愚直な、あまりにもストレートで、いかにも青春パンクらしいものでした。解散後に結成したハイロウズは、一転、パンクロックとしての色彩を保ちながらも、実験的な曲など、凝った楽曲が多くなります。
そして、クロマニヨンズでは、ブルーハーツのようなストレートな楽曲に回帰しています。50歳を超えたおっさんバンドですが、若々しさがあり、時には妙な可愛らしさがあります。
しかし、デビュー当初の若々しさにただ回帰しただけではありません。比べると、音の数はより少なく、洗練されています。どの楽曲の聞けば聞くほど、これだけ音が少ないのに、どうしてこんなにも厚みがあるのだろうと感動すらできます。熟練という表現がこれほどしっくりくるバンドもないと思います。
ロックバンドは、ボーカル、ギター、ベース、ドラムだけで十分という感覚をお持ちなら、絶対に気に入るバンドです。