フィギュアスケートをめぐる、愛と人生の物語
この物語のメインキャラは、主人公である日本のフィギュアスケーター(引退が視野に入るほど崖っぷち)の勝生勇利と、そんな勇利の憧れで、ロシアの世界王者であり、勇利のコーチを引き受けることになったヴィクトル・ニキフォロフを軸にして物語が進んでいきます。
勇利が勝ち上がっていく姿、ヴィクトルが世界王者としてもてはやされる一方で感じていた孤独など、2人が信頼しあい勝ち進んでいく中で解決されたり、理解しあったりする様子は、BLっぽいともとれて苦手に感じる人もいるかもしれないですが、きちんと読み解けばフィギュアスケートという競技を通じて信頼しあい、高めあう関係性であることが読み取れます。
また、日本国内から世界大会へ勝ち進んでいくごとに現れる各国のライバルスケーターたちがどんな思いを抱いて競技に臨んでいるかが、全12話という決して多くはない話数の制約の中で丁寧に描かれています。
それぞれが抱える事情、夢は選手の数だけあり、時に自分が置かれている状況に照らしてちょっと切なくなったり、勇気をもらったりしました。何かに向かって努力し、自分を高めようとしている人は特に勇気がもらえると思います。
また、あまりよく知らなかったフィギュアスケートの大会や競技にまつわる用語については解説シーンがあったりもして、現実のフィギュアスケートにも興味が持てたり、ニュースで言っていることが理解できるようになりました。
ちなみに、スケートシーンの振付は、高橋大輔選手など有名選手の振付をした方が担当していますので、見ごたえがあります!
色々書きましたが、いろんな点からおすすめしたい、傑作アニメだと思います。