ご当地物としてもアイドル物としても最高のアニメ
ゾンビランドサガ。タイトルだけ見るとゾンビが出るアニメだろうくらいにしか予想ができない。実はこのアニメ、ゾンビとアイドルの要素を合わせた佐賀のご当地PRアニメという、端から見ると思わず首を傾げたくなる組み合わせだが、普段ゾンビ物やアイドル物のアニメを見ない私でも「この作品に出会えて良かった!」と思えた作品だった。
ゾンビというのは主人公の源さくらを含めた7人の登場人物のことを指す。そして巽幸太郎と名乗る謎の男性から佐賀を救うためにアイドル活動を半ば強制的にすることになり、7人が佐賀のご当地アイドルとして活躍するという物語。
この作品の魅力はゾンビ、アイドル、ご当地ネタ、それぞれの要素が邪魔することなく魅せることができている点にある。
ゾンビということを隠しながらアイドル活動をするのだが、なにせゾンビなので肉体が腐敗し肌の色が違う。継ぎはぎだらけで下手すると首や手足などがもげるなど様々な問題点がある。作中ではちゃんと対策はしてるが簡易的なものなので何度もピンチになって、バレないようにあれこれ手を繋尽くすというギャグ要素がある。
アイドルについてもゾンビという要素が上手く噛み合っている。ゾンビはいわゆる死んだ人の体。つまり登場人物の見た目は若くても実際には昭和生まれのキャラも登場し、アイドルとしてのジェネレーションギャップでメンバー同士でぶつかる場面もある。他のアイドルアニメではできないゾンビだからこその展開だろう。
ご当地要素もアイドル活動として、佐賀の実在する企業とタイアップや、知名度アップのために佐賀の実在する祭りに参加したりする場面などがあり、自然な形で作品に落としこまれている。アニメのテンポを崩さず見ていて楽しい印象が多かった。
キャラクターの生前に関係する話などもありギャグとシリアス、笑いと感動両方の要素があり見ていて本当に飽きない作品だった。
ゾンビランドサガ。アニメが好きなら見て損はない作品だと思うので見てない人は是非視聴してほしい。