呂布カルマ

呂布カルマ

呂布カルマ(りょふカルマ)は1983年1月7日生まれ、兵庫県西宮市出身のラッパー。大学在籍時は漫画家を志し、『週刊ヤングジャンプ』の新人賞に応募したことがある。卒業後も漫画家志望だったが、ライブのラップを聞いた際に、下手な者が多くいることを知り「これだったら俺もやっていいんじゃないか」と自身もライブ活動を始めた。
ラップバトルでは韻を踏まないことが多く、強烈なパンチが効いたスタイルで知られる。
2018年にはシングルの『眉唾』を発表。2009年にはアルバム『13 shit』をリリースした。

tetudou1014のレビュー・評価・感想

呂布カルマ
10

呂布カルマ渾身の5th『SUPERSALT』

名古屋が産んだカリスマラッパー、天白をレペゼンとしているjet city people代表の呂布カルマ氏による渾身の超絶塩対応の5thアルバム。
タイトル通り、リスナーに対してもシーンに向けても、サービスのない優しくない塩対応の内容となっている。というのも一曲目から曲名が「さようなら」なのだ。錆びついたシーンに寄り添う事や戯れることの一切を嫌い、独りでリスナーを牽引してきた孤高の宗教家とも言える呂布カルマならではの卓越した言葉選びと、1stから枚数を重ねる度に重くシリアスになるビートに今作はさらにシンフォニックな要素も取り込んだガチガチの硬派なサウンドになっている。自身の作詞に対する向き合い方や気持ちを吐露する内容となっている10曲目の「ヤングたかじん」ではバイオリンがなんとも心地よく、そこに何処か寂しげで慈愛に満ちた呂布カルマの肉声が上手くラップで乗っかっている。特に最近ではノスタルジーさを含んだ楽曲と凶暴で獰猛なビートの楽曲の2つに分かれることが多いがこのアルバムもそうである。また客演も相変わらず名古屋や岐阜の東海圈からよんだ知る人ぞ知る凄腕ラッパーばかりである。特に毎回客演として参加するbaseとは今回も3曲目の「ずっと変」でマイクを交わしている。硬派な日本語ラップが好きな人には是非ともと聴いて貰いたいアルバムになっている。