さくら荘のペットな彼女

さくら荘のペットな彼女

『さくら荘のペットな彼女』とは、鴨志田一著の日本のライトノベルである。イラストは溝口ケージが担当。学生寮で猫を飼っていたことが発覚し、校長に呼び出された神田空太は、猫を捨てるかさくら荘に移るかの選択を迫られる。猫を取って寮を追い出された空太は悪名高い「さくら荘」へ移り、世界的天才画家の椎名ましろに振り回されていく。漫画化、テレビアニメ化もされた人気作。テレビアニメは2012年10月から2013年3月まで放送された。漫画版は草野ほうきが作画を担当し、『電撃G's magazine』2011年4月号より連載を開始。後に『電撃G's コミック』に移籍し、Vol.14まで連載された。

ie_kazeのレビュー・評価・感想

さくら荘のペットな彼女
10

もっと早く出会いたかった作品

高校生の主人公・神田空太が、ひょんなことから学校の問題児が集まるという「さくら荘」という学生寮へ移るところから物語は始まります。
さらにそこへ天才画家の椎名ましろが入居してきて、最初はよくあるラブコメ的な展開のアニメかと思っていました。2クールのアニメ期間の中で、中盤から終盤にかけて私の予想は大きく外れていきました。
ましろの他に、天才プログラマーの上井草美咲や、秀才の三鷹仁、夢を必死に追いかける青山七海など、数多くの魅力的キャラクターが登場します。それぞれが高校生としての葛藤や、天才と比較される側と天才と呼ばれる側の葛藤などを抱え、さらにそれぞれの葛藤や悩みが交錯していくようにアニメは進行していきます。

非常に考えさせられる内容のアニメです。私は高校生の頃、何かに本気で臨んでいただろうか、ただただ毎日を繰り返してしまっていたという後悔が生まれてくるほど、このアニメには考えさせられ、自分のこれからを改めるきっかけをもらいました。
途中少し暗い内容の話が続きます。それでも最後まで見る価値がこの作品にはあります。最後まで見ることで、きっと自分の中の何かが変わります。私はこの作品を高校生の時に見られる年代ではなかったので、高校生や中学生でこの作品に触れることのできる方を羨ましく思います。特にその年代の方々には、ぜひ見てほしい作品です。