犯人の努力に共感と涙!
本家金田一少年の事件簿の犯人側のスピンオフ作品。
シリアスなストーリーの裏側では犯人達はこんなにも大変な思いをしていたんだなぁと涙がホロリ。
本家を読んだ時は普通に読んでいたトリックも、犯人側からするとかなりの体力作業だったり、幸運な偶然を期待したりの苦労の連続で。計画犯罪では犯人の念密な計画と努力を長期間続けたりと、執念のなせる業というか、相当な気力がないと持ちませんね。復讐という目的達成の為に試行錯誤や失敗の連続姿に、応援してはいけないけど思わず応援したくなり、上手くいくと自画自賛する犯人も可愛いです。
犯人側からすると本当に金田一君が驚異的というか厄介で嫌な存在ですね(笑)。みんなの前でわざわざ犯人バレしたり、はめたりトリックの穴を公開したり…かなり辱めます。あととにかく金田一君は死なない驚異的な運と生命力!吹雪の中放置しても生還、底なし沼でもリスの力を借りて生還…!不死身?と犯人が思うのも無理ないです。金田一君にとっては命がけですが。
どうしても段々と勢いが落ちてしまうストーリー設定の犯人達の事件簿ですが、犯人達の心情を的確に描かれて面白いです。ただ絵が雑になってきていて、特にモブやロングは似ていない…。けど犯人達を見ていると元気が出る漫画なのでこれからも楽しみにしています。