バカ女26時

バカ女26時

『バカ女26時』とは、原作・遠野めざ、作画・彩乃浦助による日本の漫画。学生時代はほぼ喋ったことはないが、幼稚園から大学までの同級生であるアツコとユリ。15年ぶりに再会した同窓会で、ユリが夫からDVを受けていることを知ったアツコは夫を殺害するという凶行に出る。正反対の2人の逃避行が描かれた今作。事件が明るみになる前に日本から抜け出せるのか、逃亡先での2人のやり取りが見どころ。作中でアツコがさらりと話す、ためになる海外旅行ネタにも注目である。

MiyukiIgarashi_artmoviel2のレビュー・評価・感想

バカ女26時
10

女2人の逃避行の行く先

「バッカねぇ」とタイトル通りの憎まれ口を叩きながら「なんで私の旦那殺したの?」と聞く美女ユリ。「あんたの旦那は女に暴力を振るうクズだったから殺した」とクールに答える女性アツコ。
幼なじみではあるもののほとんど接点はなかったはずの2人が、殺人という秘密を共有しベトナムに高飛びするという、冒頭からスリリングな展開でストーリーが始まります。
空港で夢を語り合い、2人でベトナムでの旅を楽しんでいる様子や、アツコのユリに対する友情以上のものを感じる献身ぶりに、強気な態度を取りつつもアツコに心を開いていくユリ。サスペンスものながらも不思議とほのぼのとした雰囲気もあり、大人百合漫画好きにもおすすめです。
ベトナムで二人の逃亡を助けるために現れた謎めいた富豪の美女(美男?)なフートゥイから怪しげな仕事の依頼を受けて…と、どんどん展開も進んでいきます。
衝動的な殺人だったのかと思いきや、実は用意周到に計画されていた?なぜアツコはユリのために殺人まで犯したのか?アツコが隠している秘密とは?
殺人に至る顛末は気になるけどずっと2人の逃亡劇を見ていたい、そんな気にさせる漫画。
繊細さもありながら表情豊か描かれる美麗な絵もとても魅力的です。