ケンガンアシュラ

『ケンガンアシュラ』とは、サンドロビッチ・ヤバ子(原作)だろめおん(作画)による漫画作品。
2012年4月18日に、裏サンデーにて連載され、2018年8月9日に第一部が連載終了。
企業が巨額の案件を賭け、雇った闘技者と呼ばれる者たちによって、素手の格闘試合「拳願仕合」を行い、勝者を雇った企業が全ての利益を得る。古くは江戸中期に発祥したとされ、商人たちによる骨肉の争いを避けるために制定され、現在にまで継承されている。
主に、現実、架空を問わない格闘技によるバトルシーンや解説で構成されており、少なからずギャグシーンも存在する。
コミックスの巻数は全27巻、全236話。
2019年7月31日Netflixにて全世界独占配信され、3DCGアニメーションという形で制作された。通常のモーションキャプチャー技術を用いた素人の動きを撮るのではなく、様々な格闘家や格闘技経験者をモーションアクターとして招き作中の組手を再現して撮影し、キャラクターの動きを作るという珍しい手法が採られている。

leina199のレビュー・評価・感想

ケンガンアシュラ
10

男達の最強を決める最高のトーナメント

裏格闘技の世界で行われる大会「拳願絶命トーナメント」がメインの作品です。
格闘漫画らしく様々な武術、暗殺術を使う男達、特殊体質の男達が登場し、自身が最強であることを証明するべく戦いを繰り広げます。
本作の特徴としては、主人公である王馬さん以外の試合も多数描かれ、しかもそれらも名試合ばかりという点が挙げられるでしょう。
トーナメントという形式は1試合1試合書いていく場合に面白さを保つのが非常に難しいのですが、本作ではかなりの数の試合が登場するにもかかわらず、どれも非常に面白いです。
それこそ、群像劇に近いと言うのが適切な表現でしょうか。
試合数もこの手のトーナメントものとしてはかなり多く、掘り下げられるキャラの量も大量。しかしどのキャラもきちんと魅力が出ており、このキャラの戦いを、出番をもっと見てみたいと思うことが多かったです。
個人的には特に関林の戦いと今井コスモの戦い、そしてファイトスタイルを魅力的に感じました。
けれども主人公の王馬さんのキャラが薄いかといえばけしてそんなことはなく、試合を重ねるにつれて主人公として一皮むけていき、最終的には作中のキャラと一緒に応援したくなる、そんな熱い試合を繰り広げる良いキャラとなっていきます。
最強は誰か、勝ち上がるのは誰か。
そんな予想もつかないバトルが連続する熱い格闘漫画が、この「ケンガンアシュラ」という漫画です。