ロッタちゃん はじめてのおつかい

ロッタちゃん はじめてのおつかい

『ロッタちゃん はじめてのおつかい』とは、1993年のスウェーデンの映画である。『長くつ下のピッピ』で有名な童話作家アストリッド・リンドグレーンの原作を元にした子供向けのコメディ映画で、「ロッタちゃん」シリーズを原作とした映画の2作目にあたる。5歳の女の子ロッタちゃんが繰り広げる愉快な騒動を描いている。

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ロッタちゃん はじめてのおつかい
8

日常のしあわせ

「長くつ下のピッピ」で知られるスウェーデンの国民的童話作家アウストリッド・リンドグレーンの児童文学作品「ロッタちゃん」シリーズを1993年に映画化。今作品は「ロッタちゃん」シリーズの映画化第2作品目にあたる。

自由奔放な5歳の女の子ロッタちゃんはニイマン家の次女。両親と兄のヨナス、姉のミアの5人家族でスウェーデンの小さな町で暮らしている。ロッタちゃんはお気に入りのブタのぬいぐるみバムセといつも一緒。
そんなロッタちゃんはある朝、ママが用意してくれたセーターがチクチクするのが嫌でハサミで切り刻んでしまう。気まずくなってどうしたらいいか分からなくなってしまったロッタちゃんは隣に住むベルイおばさんの家の納屋を借りて一人暮らしをすることに。
クリスマスの日に、ニイマン家に一大事が発生。パパが仕事が忙しくクリスマスツリーを買うことができなかったのだ。ヨナスとミアがツリーがないクリスマスはクリスマスじゃないと泣いてばかり。しかしロッタちゃんは諦めずにクリスマスツリー探しに奮闘する。
復活祭でもロッタちゃんに不運が。復活祭になくてはならないイースター・エッグをパパが買い忘れてしまったのだ。ヨナスとミアは落ち込むばかりだったがロッタちゃんにはある名案があった。

映画の中に登場するファッションやインテリアは北欧を感じさせる。特にその色使いは気持ちを明るくさせ、些細な日常を色鮮やかにする。

ロッタちゃんを見ていると忘れてしまっていた子ども時代を思い出す。周りの目を気にせず自分の気持ちに正直で、怖いもの知らず。失敗しても困難な状況下でも決して諦めることはしない。大人になるにつれていつの間にか忘れかけてしまっていた大切なことをロッタちゃんが思い出させてくれる。

北欧での心温まる穏やかな生活と、ロッタちゃんという5歳の女の子が日常をしあわせに楽しく暮らすためのヒントを教えてくれる素敵な映画である。