雰囲気が素晴らしい
この作品はいかにもタランティーノという作品である。ストーリー自体はそこそこ単純ではあるが、構成が面白く、最後まで見るとスッキリする流れになっている。
また、登場人物のキャラや台詞回しが非常に面白い。ジョークや決め台詞、まるで歌舞伎のようにわざとらしいセリフも映画全体の雰囲気作りに一役を買っている。
主役を演じた、ジュールス役のサミュエル・L・ジャクソンと、ヴィンセント役のジョン・トラボルタの演技も素晴らしい。どこか冷めた見方をしているジュールスと、少し単純なヴィンセントのコンビは映画史に残る素晴らしい凸凹コンビであると思う。また女性陣の魅力も素晴らしく、ミア(ユマ・サーマン)やハニー・バニー(アマンダ・プラマー)など、それぞれ違う魅力があり、とてもよかった。
映画好きなら1度は見ておく作品である。内容が重く、興味深い映画を楽しむのもひとつであるが、ノリや会話、キャラを楽しむのも映画の楽しみ方のひとつであるため、この作品は後者の楽しみ方をしたい者はかなりオススメできる内容である。ただし、時間が2時間半弱(154分)もあり、大きく盛り上がるという所がないため、あまり映画を見ない人には少々根気が必要な作品ではある。