無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 / Mushoku Tensei

無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 / Mushoku Tensei

『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』とは、理不尽な孫の手によるライトノベル。「小説家になろう」で2012年9月に連載を開始し、2015年4月で完結した。2020年にはアニメ化を果たしている。
現代日本に住む34歳のニート主人公。彼はある日、家族から家を追い出されてしまう。人生を後悔しながら路頭に迷うなか、トラックに轢かれそうになっていた高校生3人を助けようとして死亡するが、その後ルーデウス・グレイラットとして異世界に転生。今度こそ真面目に生きようと第二の人生に取り組んでいく。

johnyouthのレビュー・評価・感想

無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 / Mushoku Tensei
8

転生物のなかでも特に主人公が人間臭くて素晴らしい作品

この作品の主人公は34歳の無職・引きこもりのニートの男。両親の葬儀の日に家を追い出されて、事故により命を落とすところから話が始まります。
死んだはずの男は剣と魔法がある異世界に赤ん坊として転生していました。転生した世界でルーデウス・グレイラットと名付けられた男は、この世界で本気で人生をやり直すことを誓います。

物語はルーデウスの成長と冒険を中心に展開していきます。
彼は前世の記憶を引き継いでいるため、大人として成長した思考力により自身の能力を強化することで
やがて天才と呼ばれる領域まで到達します。成長とともに物語の舞台も変化していき、様々な場所で多くの困難に直面しながらら友情や愛、家族との絆を力に変えて立ち向かっていきます。
外向きには大人びた聡明な人間に見えるルーデウスですが、中身は長い間引きこもりをした中年の男性。だからこその後悔や葛藤があります。

視聴者の視点からはルーデウスは良くも悪くも非常に人間臭く、共感できる点も多くあります。その人間臭さゆえに物語の序盤では賛否両論の評価となりましたが、それもまたこの作品の魅力の1つです。
物語が進んでいくにつれて、きっとこの世界に引き込まれていくことでしょう。